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人文社会科学部文化芸術学科の司書課程の学生が、
6月9日に県立長野図書館の見学に行きました。

見学に参加した学生の感想を紹介いたします。
県立長野図書館を訪れて驚いたことは、
私が思っていた図書館の様子とは大きく異なっていたことである。
先ず、児童図書コーナーの工夫である。
子どもたちが主体的に自分なりの答えを見つけ出せるように工夫がされていた。
こちらを訪れるまで図書館に顕微鏡や遊具がそろっているとは考えたこともなく、
子どもたちの創造力や思考力を高めることができる、
というのがこの図書館の魅力だと感じた。
書架も、子どもたちの背丈に合わせた配架になっており、
子どもたちが自然体で夢中になれる工夫がされていた。
ひとつの都市に県立図書館と市立図書館は両方必要なのか、
という議論があることを授業で学んだが、
こうした個性があるからにはそれぞれに存在と意義を見出すことができるのではないだろうか。
図書館のバックヤードツアーでは、
本をいかに収蔵するのかについての工夫をたくさん教えていただいた。
まず、建物の構造に関する工夫である。
県立長野図書館は広い公園と隣接しており、
児童図書コーナーにある遊具などは目の前の公園に持ち出して使う事ができる。
また、公園で気になったものを図書館に持ち込んで調べ、観察することも可能である。
こうした構造は、先ほどの県立長野図書館の特徴につながっている。
また、雑誌類の損傷を防ぐために、平積みで保存していることも興味深かった。
さらに、県立長野図書館が郷土史の収集に力を入れており、
地域のパンフレット等も収集していることを知ることができた。
パンフレットまで収集していること、
そういったものを図書館が収集できることを知らなかったので、
本の貸借以外の図書館の一面を知ることができた。
教育の場の地域学習等で作成した成果物が、
授業の終了後には処分されてしまう場面を多く見てきた。
しかし、図書館が収集していることが広く知れると、
地域住民や学生ならではの視点で見つめた地域の様子から魅力の再発見につながるなど、
よりそういった資料が活用されるのではないだろうか。
また、そうした資料が図書館に保存されているという事は、
図書館を拠点とした観光資源の保存や、
観光客の情報収集の場所として生かすことができるのではないか。
さらに県立長野図書館にはモノづくりを楽しめるブースがあるため、
理工学など普段はハードルが高いと感じる分野についても、
地域の人が年齢や性別に関係なく交流を生み出すことができる、
生涯学習の場になっていると感じた。
図書館を今までのイメージとは異なる様子で見ることができたおかげで、
図書館以外の観光や地域づくり等の分野とのつながりを見出すことができた。
今回の見学で、多岐にわたる業務で忙しい中、
私たちのために学習の機会を設けて下さり、
わかりやすく解説や魅力を伝えて下さった県立長野図書館の皆様に感謝を申し上げます。
ありがとうございました。
文化芸術学科3年 K. T.